オレンジスイートの植物・精油情報
オレンジスイートの植物情報
名前 | オレンジスイート |
学名 | Citrus sinensis |
科名 | ミカン科 |
おもな産地 | アメリカ、イスラエル、イタリア、コスタリカ、スペイン、 ブラジル、キプロス、ギリシャ、アルジェリア、パキスタン、インド、フランスなど |
植物の特徴 | 樹高10mほどに育つ常緑樹。遺伝子上ではポメロ(ブンタン)(25%)とマンダリン(75%)の交雑種と言われている。 |
植物のストーリー
語源はアラビア語の「ナランジ」。学名の"sinensis"は、原産地である中国南西部に由来します。紀元前4世紀の中国の文献にすでに紹介されていました。 また、ギリシャ神話ではアフロディーテに捧げられた黄金のリンゴがオレンジとされ、美の象徴とされています。
ポルトガル商人により、16世紀に地中海地方に伝えられました。その後貴族社会ではオランジェリーでの栽培が流行し、「ポルトガルオレンジ」と呼ばれました。またアラブ社会やヨーロッパ社会ではオレンジ園が富の象徴とされ、ベルサイユ宮殿にも残されています。現在でも、ヨーロッパではクリスマスシーズンに魔よけとして使われています。
現在では特にアメリカの重要な産業となっています。アメリカ産のオレンジジュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。ジュース用に果汁を搾る際に採られるオレンジの精油は、香水・食品産業で大量生産され、比較的安価で広く利用されています。
オレンジスイートの精油情報
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
精油の色 | 淡い黄色 |
香りの強さ | 中〜強 |
香りの特徴 | あたたかで甘いシトラス調の香り。馴染み深い、オレンジの甘くフレッシュな香りそのもの。 |
香りの系統 | シトラス系・柑橘系 |
抽出部位 | 果皮 |
ノート(揮発度) | トップノート |
キーワード | 楽観、柔軟性、笑顔 |
注意点 | 光毒性、敏感肌への刺激作用 |
主な成分と効能
リモネン(~95%)、β-ミルセン、リナロールα-ピネン、ネラール、ゲラニアール、オクタナール、デカナール
主成分のリモネンの作用により、気分を明るくし、早く疲労を回復し、緊張の緩和に役立ちます。顔色を明るくする効果もあります。また、油を溶かす作用が強いので掃除での油汚れ落としにも使われます。
オレンジスイート精油の特徴
誰もが嗅いだことのある、馴染み深いオレンジの香りです。そのため、クセの強い精油でブレンドを作るときにこの精油を混ぜると使いやすい香りのブレンドになります。
また、オレンジは大量生産されているので価格が安価なのも特徴です。誰もが好きな香りでしかも安価なので、初心者も試しやすい精油でしょう。
柑橘系全般に言えることですが、酸化しやすいので開封後は半年以内に使い切るようにしましょう。
香りの特徴・イメージ
太陽の光がやさしくふりそそいでくるような、明るく優しい香りです。
人を笑顔にし、気持ちを明るく前向きにしてくれます。
おすすめの利用シーン
リラックスしつつ、気持ちを前向きに切り替えるのが得意な精油です。仕事や人間関係に疲れてうんざりしている時や、やる気を出すために気分転換リフレッシュしたい時におすすめです。
この香りをかぐと明るい気持ちになる人が多いので、友達を自宅に招いたりセミナーを開催するなど、人が集まる場面で香らせると和やかな空気になります。
一方で、安眠にも効果があると言われています。オレンジスイートとラベンダーのブレンドは、安眠のための定番の香りです。
相性の良い精油
シトラス、フローラル、レジン、ハーバルウッディ、スパイス系の精油と調和します。ほとんどすべての精油と好相性です。
特に相性が良い精油としては、イランイラン、サイプレス、シナモンリーフ、ジャスミン、ジュニパーベリー、ラベンダー、レモン、ローズなどがあります。
オレンジスイートの使用上の注意・禁忌
- 光毒性あり。香水など肌に使うものを作る時は注意しましょう。
- リモネンが多く含まれるため、敏感肌への刺激作用あり。
- 妊婦や子供にも安心して使える精油ではあるが、妊娠初期・分娩前後の使用は控える。妊娠後期 授乳期間中は半分の濃度で使用がおすすめです。
オレンジスイートの心・体・肌への作用
心への作用
- 気持ちを明るくしする。高揚感をもたらす。
- ネガティブな思考や落ち込んだ気持ちをとりのぞき、ポジティブな思考にする。
- 緊張やストレスを開放するリラックス効果。緊張や不安で眠れないときにもおすすめ。
体への作用
- 消化促進作用
- 食欲増進作用
- 鎮静作用
- 解熱作用
- 強壮作用
- 抗菌作用
- 発汗作用
むくみや冷えの解消にも効果的です。
ローズマリーやジンジャーなどとブレンドし、腹部に塗布して時計回りに穏やかに擦りこむと、消化不良や便秘のときの助けになります。
肌への作用
- コラーゲンの形成促進作用
- 乾燥肌、老化肌への保湿作用など。
- 疲れた肌をいきいきと元気によみがえらせる。
- 顔色を明るくする効果もあります。