ベチバー精油の特徴まとめ
精油の特徴
- 植物の根を洗って乾かすなど加工して得られる精油。
- 土のようなしっとりした香りが特徴。
主な効果
- 沈んだ心や疲れたからだをしっとりと包み込むように支える
- 滋養に溢れた香り
詳説:ベチバーの植物情報
名前 | ベチパー ベティパー |
学名 | Vetiveria zizanioides Chrysopogon zizanioides |
科名 | イネ科 |
おもな産地 | ハイチ、インドネシア(西ジャワ)、インド、マダガスカル、レユニオン島、中国など |
植物の特徴
原産地はインドやジャワなど熱帯地方で、北インドではクス(khus:芳香のある根)と呼ばれています。日当たりがよく、風通しのいい肥沃な土地を好みます。
草丈は2mほどで、1年で根が2~4mの深さにも到達するします。この長い根が地に深く根を張り、土壌流出防止のためにも植えられています。
詳説:ベチバーの精油情報
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 根 |
精油の色 | 赤茶色 |
香りの強さ | 強 |
ノート(揮発度) | ベースノート |
香りの系統 | オリエンタル系 |
キーワード | 安定感、重心がさがる、しっとり |
精油の特徴
一般的な精油は植物を加工せずに蒸留・圧搾するものがほとんどですが、ベチパーは生育18~24ヶ月の根を掘り、洗って乾かし、細かく刻んだものを2気圧で約24時間水中蒸留します。この抽出の方法は、産地によって多少異なります。ベチパー精油の中でも特に有名なのがレユニオン島産(ブルボンベティバー)で、希少な精油です。ハイチ産もフローラルな香りで人気があります。
時間が経つとさらに熟成されよい香りになるのも特徴です。揮発率は低いですが濃縮された強い香りなので、ブレンドの際は入れすぎないようにしましょう。また香料の代表的な保留剤で、様々なコロンに使われています。香りは個性的ですが、さまざまな精油と相性がよく、ごく少量ブレンドすることで洗練された香りが楽しめます。
インドやスリランカでは「静寂の精油」とも呼ばれる、しっとりと深い香りが特徴的な精油です。また"地に足をつける"精油と呼ばれており、安心感とリラックス効果が大きいのが特徴です。
おすすめの利用シーン
免疫系を刺激し、内分泌腺と血液循環を活性化します。ストレスから自律神経や内分泌系のバランスがとりにくくなり、風邪をひきやすくなったり、疲れが抜けにくいと感じるときに滋養強壮のためにつかってみましょう。香りが強く個性的な精油なので、30mlのベースオイルに対して精油はに1滴で十分です。
また、スキンケアにも活躍してくれる精油です。保湿作用に優れ、乾燥肌やしわを改善します。
心に対しては、精神的に不安定なときや、頭の中で考えがとめどもなく続いて頭痛やめまいがするようなときに使うとよいでしょう。 疲れているのに神経が高ぶって眠れない時や、ワーカホリック気味で心身ともに疲労困憊の時に向いています。お風呂にたらしてバスタイムを楽しみましょう。
主な成分・作用
クジモール(~14%)ベチセリネノール、ビシクロベチベロールトリシクロベチベノールαーカジノール、α-ベチボン、β-ベチベネン、β-オイデスモール、クゼニック酸、β-ベチスピレン、ベチベノン、ベチベン、酢酸ベチベリル、ベチベン酸
冷え、月経不順、しわ、ドライスキン、疲労、不安、強壮(循環器)、抗感染、鎮静、通経、保湿、免疫刺激
相性の良い精油
イランイラン、カモミール、サンダルウッド、ゼラニウム、フランキンセンス、ラベンダー、ローズなど。
シトラス、フローラル、レジン、ハーバルウッディ、スパイス系の精油と調和します。
使用上の注意・効能
使用上の注意点
- 妊娠中、授乳中は使用を避けましょう。
- 全体的には安全度が高い精油ではあります。
心への作用
- 高い鎮静作用が特徴。
- 神経をリラックスさせます
- ストレスや緊張で神経が高ぶっている時に緊張を抑える
- 情緒不安定気味の時に心を落ち着かせる
- 疲れきった心を静かに落ち着け、滋養をたくわえる。
- プレッシャーで決断力を失ったとき、冷静さを取り戻す。
体への作用
- 鎮静作用
- 引赤作用(特に筋肉痛やリウマチの緩和)
- 強壮作用
- 安眠作用
- -筋肉の痛みをやわらげる
- 疲労を回復させる
肌への作用
- 肌へ虫刺されの症状を抑える
- 抗炎症作用
- 鎮静作用