サンダルウッドは主にインド産とオーストラリア産があり、学名や香りが異なります。この記事では、両方のサンダルウッドについて紹介します。
もくじ
サンダルウッド精油の特徴まとめ
精油の特徴
サンダルウッドは白檀と同じ植物です。お香などで、白檀の方が知っている、という方もいるかもしれません。仏教やヒンズー教の行事でも使われており、瞑想など心を深く落ち着けたい時にピッタリの精油です。
サンダルウッドはインド産とオーストラリア産の2種類があり、インド産は絶滅危惧種に指定されたとても貴重な精油です。アロマの専門店などで購入できますが、地球環境のためにも一人ひとりが大切に使いましょう。
主な効果
サンダルウッドの一番の特徴は、静かに心を落ち着けてくれる深い香りです。ベースノートのずっしりと重く、でも透明感がある深い香りは、時間をかけてゆっくりと嗅ぐことで心にゆっくりと染み込み、静かに心を落ち着けてくれます。
また肌にも良い効果があり、抗菌作用や高い保湿作用があります。
詳しく解説:サンダルウッドの植物・精油情報
サンダルウッドの植物情報
名前 | サンダルウッド |
学名 | サンダルウッド・インド:Santalum album サンダルウッド・オーストラリア Santalum spicatum |
科名 | ビャクダン科 |
おもな産地 | サンダルウッド・インド:インド、インドネシア、スリランカ、マレーシア サンダルウッド・オーストラリア:オーストラリア |
植物の特徴
インド産のサンダルウッドは絶滅危惧種に指定され、政府の管理下にあるとても貴重な植物です。標高600~1000mの乾燥地で育つ常緑半寄生の香木で、幼樹のときにほかの植物の根に寄生し、養分を得ながら成長します。
サンダルウッドは白檀とも呼ばれる植物で、お香・線香や彫刻木材、扇子の素材などとして利用されてきました。その歴史は古く、4000年以上前から東洋では家具寺院の建材として広く用いられています。また、ヒンズー教をはじめ多くの宗教において、瞑想や儀式に欠かせない役割をはたしています。死者の魂を解放する力があるとされています。
オーストラリア産のサンダルウッドは、インド産のS.album種の伐採規制が進む中、新たに注目されています。サンダルウッドというとインド産のイメージが強いですが、もともとはオーストラリア、ハワイ諸島、ニューカレドニアなどにも自生していました。 原木はオーストラリア原産の常緑高木で、西オーストラリアの広範囲に分布し、プランテーションで栽培されています。
サンダルウッドの精油情報
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 心材(木の幹の中心部) |
精油の色 | 淡黄色がかった黄色 |
香りの強さ | 中程度 |
ノート(揮発度) | ベースノート |
香りの系統 | オリエンタル系 |
キーワード | 瞑想、落ち着き、安定感、重心がさがる |
精油の特徴
精油が採れるのは樹齢60~80年の木からなので、ハーブや花の精油のように産出量が非常に限られる貴重な精油です。ただ、近年は乱伐のため収穫量が激減し、残念ながら入手が困難な精油になりつつあります。
主な成分
サンダルウッドは、産地によって成分が異なります。特に、サンダルウッドの特徴的な成分である「サンタロール」の割合が産地によって異なり、割合が多いマイソール産やニューカレドニア産はより重く深みのある香りがします。また、インドのマイソール産は特に貴重で価格が高騰しています。
マイソール産(インド):α-サンタロール(~60%)、β-サンタロール(~30%)、ヌシフェロール、epi-β-サンタロール、a-trans-ベルガモトール、サンタラール、ランセオール、サンタレン、スピロサンタロール
ニューカレドニア産:サンタロール(60%)など
オーストラリア産:サンタロール(22%)など
相性の良い精油
インド産、オーストラリア産ともにシトラス、フローラル、ハーバル、ウッディ、スパイス系の精油と広く調和します。
特にイランイラン、カーネーション、サイプレス、ジャスミン、ネロリ、パルマローザ、ラベンダー、レモンなどと相性が良いです。
使用上の注意・効能
使用上の注意点
- 精油の中では刺激が少なく使いやすい精油
- 妊娠初期・分娩前後の使用は控え、妊娠後期、授乳期間中は半分の濃度で使用する
心への作用
- 強い鎮静作用で心を深く鎮め、おだやかにする。
- 心の奥深くまで染み渡るような深い香りなので、瞑想のようにゆっくりとリラックスしたい時に向く。
- 催淫効果
体への作用
- 抗感染作用(特に呼吸器系、泌尿器系)
- 血管の強化
- 鎮静作用
- 強壮作用
肌への作用
- 乾燥肌老化肌への強い保湿作用
- 皮膚軟化作用
- 殺菌消毒作用