カルダモンの植物情報
名前 | カルダモン |
学名 | Elettariacardamomum |
科名 | ショウガ科 |
おもな産地 | フランス、南米、インド、スリランカ、グアテマラなど |
植物の特徴 | インド、スリランカなどに野生、または栽培される。楕円形の果実が熟す直前に種子を収穫し、精油の原料とする。 |
植物のストーリー
カルダモンの果実は、最も古くから使われているスパイスの一つで、世界中でさまざまな使われ方をしています。紀元前2世紀頃にはインドからヨーロッパに輸出されていたと言われており、現代でもサフランやバニラと並ぶ、高価なスパイスとして知られています。
原産国のインドでは「スパイスの女王」と呼ばれ、料理には欠かせない存在です。
日本でも、インド料理店でカルダモンの香りを感じた事がある人もいると思います。
また、エジプトでは薫香や香料として利用するほか、歯を白くするために種子をかんでいたという説もあります。 中国伝統医学では、現在も「小豆蒄」という生薬として胃を健康にしたり、腸内にたまったガスの排出促進に用いられています。
また中近東ではコーヒーにカルダモンを入れたカルダモンコーヒーが愛飲されるなど、利用範囲の広い植物です。
カルダモンの精油情報
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
抽出部位 | 種子 |
精油の色 | ごく淡い黄色 |
香りの強さ | 中〜強 |
香りの特徴 | 甘くスパイシーなレモン調。温かみを感じる複雑な香り。 |
香りの系統 | スパイス系 |
ノート(揮発度) | ミドルノート |
キーワード | 満足、充実感、豊かさ |
注意点 | 敏感肌への刺激作用、妊娠中、授乳中の使用 |
主な成分と効能
酢酸テルピネル、酢酸リナリル、1,8シネオール、リモネン、リナロール
去痰、抗ウイルス、抗炎症、抗カタル、抗菌、ホルモン様、免疫調整
カルダモン精油の特徴
さまざまなテイストの香りがするカルダモンの精油は、香調を魅力的にする香料として、調香師にも人気があります。
香りの特徴・イメージ
カルダモンの精油は、香りによって食欲を喚起し、同時に身体の奥深くに安らぎと安心感をもたらします。スパイスやカレー、濃厚なチャイの香りが含まれ、温かく幸福感に満ち、内なるわくわく感を引き起こす情景を思い浮かべさせます。
この精油にはレモンのような甘酸っぱさとスパイシーさが共存し、独特のオリエント調の香りがあります。
おすすめの利用シーン
カルダモンの精油は、人生の中でバイタリティーやチャレンジ精神を喪失しがちな瞬間に頼りになります。その香りはまるでエネルギーの再充電をしてくれるかのようで、自分が本当に追求すべき目標や欲望に気づかせてくれます。
特に不安や緊張に敏感な方にとっては、カルダモンの精油が安心感と満足感をもたらし、不安やプレッシャーを軽減してくれます。考えすぎて不安になったり、プレッシャーやチャレンジへの意欲が湧かないと感じるときに、この精油を利用することで心身のリラックスを促進し、前向きなエネルギーを呼び覚ますことができます。
アロマバスで贅沢な香りを楽しむのも素敵ですし、緊張を感じる部分に直接マッサージすることで、その独特な香りが心地よい安心感と癒しを提供してくれるでしょう。また、神経性の胃痛などの身体的な不調に対しても、ボディオイルとして使用することがおすすめです。
相性の良い精油
イランイラン、オレンジ・スイート、ジュニパーベリー、ゼラニウム、レモン、ローズローズウッド
カルダモンの使用上の注意・禁忌
- 妊娠中・授乳中は使用を避けましょう
- 刺激があるので、敏感肌の人は気をつけましょう
カルダモンの心・体・肌への作用
心への作用
- 緊張や疲れを癒やし、気持ちをおだやかにする。
- マイナス感情を抑え、やさしく寛容な気分にする。
- 精神的な疲労状態に元気と高揚感を与える
- 不安や混乱、考えすぎの状態に対して、心を落ち着かせる
体への作用
- 消化器系の不調(特に神経性の下痢、便秘、腸内ガス)の改善、
- 食欲増進作用
- 刺激作用
- 利尿作用
- 脳や神経系の強壮作用
肌への作用
- 血行促進作用
- 抗炎症作用
- 肌荒れ、乾燥肌、ニキビ肌を整える