このページでは、「ホワイトグレープフルーツ」と「ルビー(ピンク)グレープフルーツ」の2種類を紹介します。どちらも学名は同じ「Citrus paradisi」ですが、香りや成分に違いがあります。
グレープフルーツの植物・精油情報
グレープフルーツの植物情報
名前 | グレープフルーツ |
学名 | Salvias clarea |
科名 | ミカン科 |
おもな産地 | アメリカ、ブラジル、イスラエル、アルゼンチン、メキシコ、南アフリカ共和国など |
植物の特徴 | 常緑高木で、温帯から熱帯で栽培されています。主に「ホワイト」と「ルビー(ピンク)」の2種類があり、ルビーの赤みはβカロテンによるもの。 |
植物のストーリー
グレープフルーツの名前の由来は、その実の付き方にあります。まるでぶどうがなるように密集して実をつけるので「グレープフルーツ」の名がついており、精油も人々が集まるときに使うと良い雰囲気を作れる香りと言われています。
18世紀にカリブ海のバルバドスで初めて発見されました。ポメロとスイートオレンジの自然交配種として確認され、最初はその軽い苦みとフレッシュな甘さが人気となり、エデンのそのの禁断の果実になぞらえて「禁じられたフルーツ」と呼ばれました。学名の「paradisi」は楽園の意味で、香りは楽園のような幸福感をもたらします。1830年代には「天国のシトラス」という学名がつき、本格的な栽培が始まりました。
グレープフルーツの香りは最近の研究で減量効果があることが報告されており、精油を使用したマッサージと1日1個の果実の摂取が効果的とされています。特に香り成分が体脂肪燃焼促進ホルモンの分泌を促す効果があり、ダイエット商品の原料として注目されています。
グレープフルーツはホワイトとルビーの二つの品種があり、栄養素の違いはβカロテンの有無です。ルビーはホワイトが突然変異でしたものだといわれており、250年以上あるグレープフルーツの歴史の中で、まだ100年程度の歴史しかありません。ルビーグレープフルーツはホワイトよりも栄養が豊富で甘みがあります。
グレープフルーツの精油情報
抽出方法 | 圧搾法 |
抽出部位 | 果皮 |
精油の色 | ホワイト:淡い黄色 ピンク(ルビー):淡いピンク |
香りの強さ | 中〜強 |
ノート(揮発度) | トップノート |
香りの特徴 | さわやかで軽く、ほのかに甘くやさしいシトラスの香り。苦味や酸味のバランスが良い。 |
香りの系統 | シトラス系(柑橘系) |
キーワード | デトックス、幸福感、満足、楽観、集中力、交流 |
主な成分と効能
d-リモネン、α-ピネン、β-ピネン、ヌートカトン、フロクマリン、シトラール、オクタナール、ゲラニオール
ダイエット、むくみ、冷え、オイリースキン、たるみ、疲労、抑うつ、神経性胃炎、緊張、ストレス、食欲不振
脂肪代謝促進と抗酸化作用が期待できるほか、体内の老廃物を排除する酵素を含むためダイエットやむくみの除去に良いとされています。ジュニパーベリー精油も同様にダイエットに良いとされており、この2つのブレンドは老廃物を流したいときにおすすめです。
イギリスでは、冬場の日照時間の短縮によるうつ症状を改善する効果が認められています。
グレープフルーツ精油の特徴
グレープフルーツ精油の特徴は、苦味・酸味・甘みのバランスの良さといえるでしょう。柑橘系の中でもオレンジスイートほど甘くなく、しかし誰もが馴染み深いシトラスの香りなので、好む人が多い精油です。よってブレンドに入れると、クセが強い精油が含まれていても全体のバランスを整え、使いやすいブレンドに仕上げてくれます。
グレープフルーツ精油の特徴は、苦味・酸味・甘みのバランスの良さといえるでしょう。柑橘系の中でもオレンジスイートほど甘くなく、しかし誰もが馴染み深いシトラスの香りなので、好む人が多い精油です。よってブレンドに入れると、クセが強い精油が含まれていても全体のバランスを整え、使いやすいブレンドに仕上げてくれます。
香りの特徴・イメージ
さわやかな香りが自分の中の重たい気分を一掃してくれる精油です。ルームフレグランスとしても有効で、お部屋の空気をクリーンで軽やかな印象にしてくれます。学名「楽園の柑橘」が示すように、あたたかな楽園の気分を呼び起こす香りです。
また、グレープフルーツ(とくにホワイト)独特の苦味は集中力や記憶力を高めてくれる効果があると言われています。
おすすめの利用シーン
緊張や欲求不満、苛立ちがある時や、心が疲れ、失望感や自己嫌悪感がある時などに使うと、気持ちを前向きにしつつ少し引き締めて元気にしてくれます。
また、人が集まる場に用いると、場を前向きに和ませて、コミュニケーションを促進してくれるでしょう。
勉強や仕事の時にもおすすめです。グレープフルーツ独特の酸味と苦味が、集中力や記憶力をアップさせてくれます。
相性の良い精油
イランイラン、カモミール、ゼラニウム、ペパーミント、ベルガモット、ラベンダー、ローズなど。
グレープフルーツの使用上の注意・禁忌
- 光毒性があるので肌への使用は注意しましょう。
- 敏感肌の方には刺激作用があります。
- 妊娠初期・分娩前後の使用は控えましょう。
- 妊娠後期、授乳期間中は半分の濃度で使用するようにしましょう。
グレープフルーツの心・体・肌への作用
心への作用
- 神経を高揚さえsて幸福感をもたらす
- ストレス状態を緩和し、不安定な感情に働きかけて楽観的な気持ちにする
- 気持ちのリフレッシュ・切り替え
- 集中力を高める
- 心の状態が反映される消化器系・循環器系の不調を改善する
体への作用
- 必要以上に高ぶった食欲を落ち着ける。一方で、食欲が必要以上に落ちているときに戻す作用も。
- 食欲に関するストレスを緩和する(特にパチュリ、ローズとのブレンドが効果的)
- 利尿作用によるデトックス
- 脂肪の燃焼促進
- 刺激作用
- 肝臓の強壮作用
- 殺菌消毒作用
- デオドラント作用
肌への作用
- 収れん作用
- 血行促進作用
- 抗炎症作用