仕事や育児、勉強などで忙しい日が続いたり、ストレスが溜まっていると睡眠不足になってしまうことがあると思います。睡眠不足は健康や美容に悪影響を及ぼすだけでなく、日中の集中力や気分にもネガティブな影響を与えてしまいます。
睡眠不足対策にはたくさんの種類がありますが、アロマの香りも睡眠不足の力強いサポーターになってくれます。この記事では、安眠をサポートするアロマをご紹介します。
アロマが安眠に効く理由
「アロマテラピー」とは、柑橘やハーブ、花などさまざまな植物から抽出された良い香りのするアロマオイル(精油)を使って、心身のバランスを整える自然療法の一種です。アロマオイル(精油)にはリラックス効果やストレス緩和効果を持つもの、睡眠の質を高めてくれるものなどがあり、体や脳に働きかけることで安眠に導いてくれます。
アロマが脳や体に働きかける仕組み
五感のうち鼻で感じる「匂い」は、実は安眠やリラックスなど、心に働きかける作用が強い感覚です。
鼻から感じた香りは、感情や本能をつかさどる「大脳辺縁系」や、自律神経系をつかさどる「視床下部」に伝わるという特徴を持っています。自律神経系とは、例えば集中したい時に体を興奮させたり逆に眠る前に体をリラックスさせたりするなど、状況に合わせた体の状態を作るために全身を司る器官です。
つまり香りは、視覚や聴覚などの他の器官と比べてもより直接的に感情・本能に働きかけることができるといえます。
おすすめの精油の特徴
この記事で紹介する安眠に効果的な精油は、さまざまな精油の中でも特に以下のような特徴を持っています。
血圧を下げる作用
深い眠りについたり、スムーズに眠りに入るためには適度に血圧を下げてあげることが重要です。
アロマオイルの中には香りをかぐことで血圧を少し下げる成分を含むものがあるので、このような精油を就寝前などに適度に嗅ぐことで、スムーズに入眠しやすくなることが期待できます。
鎮静作用
鎮静作用とは、イライラや興奮といった神経系の過活動を抑制する作用のことです。
精油は自律神経や感情に影響を与えるのが得意なので、この鎮静作用を持った精油は数多く存在します。
参考:e-ヘルスネット
おすすめの精油
ここからは、具体的な安眠・快眠におすすめの精油を紹介していきます。
同じような効果を得られる精油でも、香りの雰囲気は大きく違いますのでご自身が好きな香りを選んでみてくださいね。
ラベンダー
系統:フローラル系
ノート:ミドル
香りの特徴:フローラルの華やかさがありつつ、しっとりと落ち着くハーブ調も感じる香り
アロマテラピーやさまざまなアロマグッズで使われる定番の精油です。鎮静効果、血圧を下げる効果、心拍数を下げる効果がある成分が含まれているので、ぐっすり眠りたい時にぴったり。緊張やイライラも和らげてくれます。
おすすめの使い方も幅広く、ベッドルームでディフューザーやアロマストーンで香りを楽しむほか、無香料のバスミルクなどと一緒にお風呂に入れるのもおすすめです。
香りがはっきりしていて残りやすく、価格もお手頃な精油なので、アロマ初心者の方でも扱いやすい精油です。
カモミール・ローマン
系統:フローラル系
ノート:ミドル
香りの特徴:甘いりんごのような香り。
私たちの生活に馴染みがあるカモミールには、実は「カモミール・ローマン」と「カモミール・ジャーマン」の2種類があります。「カモミール・ローマン」はアロマオイルとしてさまざまな商品に使われる事が多く、「カモミール・ジャーマン」はハーブティーとして親しまれていますが、どちらも安眠効果が期待でき、寝る前のひとときにぴったりです。
精油の「カモミール・ローマン」は神経をリラックスさせ、緊張やイライラをとりのぞいてくれます。
少し価格は高めの精油ですが、甘い香りが心地よく、この香りが大好きな人も多いとおもいますので一度試してみていただきたい精油です。
タンジェリン
系統:シトラス系
ノート:トップ
香りの特徴:柑橘の中でも特に優しい、日本のミカンのような香り。
タンジェリンはラベンダーやカモミールなど、ここで紹介している他の精油と比べると少し珍しい精油ですが、安眠に特におすすめなので紹介させていただきます。
柑橘系の精油は安眠に向いている精油が多いのですが、特にタンジェリンは香りが優しいので、おやすみ前の時間にぴったりの精油といえます。
体に対しても優しい精油なのでお風呂に入れて使ってもよいですが、人によってはリモネンという成分がチクチクとした刺激を与えるので注意してください。
ベルガモット
系統:シトラス系
ノート:トップ
香りの特徴:爽やかで複雑な香りにはファンが多い。大人っぽく都会的なお洒落な香り。
ベルガモットは、柑橘系の爽やかな香りが特徴の精油で、リフレッシュ効果や気分を落ち着かせる効果があります。また、血行促進効果や免疫力向上効果もあるため、体調不良で眠れないときにもおすすめです。就寝前にベルガモットの香りを嗅ぐと、心身ともにリラックスできます。
マジョラム
系統:ハーブ系
ノート:ミドル
香りの特徴:甘さがあり臭みが少ないので、親しみを持ちやすいハーブの香り。
マジョラムは、ハーブ系のさわやかな香りが特徴の精油で、冷え性や頭痛を改善する効果や心を癒す効果があります。また、呼吸器系の働きを促進する効果もあるため、鼻づまりや咳で眠れないときにもおすすめです。就寝前にマジョラムの香りを嗅ぐと、快適な眠りにつけます。
サンダルウッド
系統:ウッディ系
ノート:ベース
香りの特徴:白檀のこと。お香のような、上品で神聖な香り。
サンダルウッドは、木質系の温かみのある香りが特徴の精油で、精神的な安定感や集中力を高める効果があります。また、筋肉痛や関節痛を和らげる効果もあるため、身体的な疲れで眠れないときにもおすすめです。就寝前にサンダルウッドの香りを嗅ぐと、深い瞑想状態に入れます。
ジャスミン
系統:オリエンタル系
ノート:ミドル、ベース
香りの特徴:甘くとても華やかな、南国の花の香り。ほんのりグリーンっぽさも感じる。
ジャスミンは、甘く芳醇な香りが特徴の精油で、抗うつ効果や気分を高める効果があります。また、神経系の働きを整える効果もあるため、不安や不眠に悩む人におすすめです。就寝前にジャスミンの香りを楽しむと、明るく穏やかな気持ちで眠りにつけます。
以上、安眠に効くアロマ7選をご紹介しました。アロマテラピーは、手軽に始められる自然療法ですが、精油には個人差や副作用がある場合もあります。そのため、使用する前には必ず注意事項を確認し、自分に合った精油を選ぶようにしましょう。また、アロマテラピーだけでなく、睡眠環境や生活習慣も見直すことが大切です。ぜひ、アロマテラピーを活用して、質の高い睡眠を得てください。